退職を決めたら
転職にあたっては、退職の決断から次の仕事探しまで綿密に予定を立てて行わなければなりません。ここでは円満に退職するための秘訣から、新たな職探しに至るまで、ポイントを説明します。

退職を決意
円満退職を目指そう
退職の申し出はまず直属の上司に -余裕を見て2カ月ほど前には相談を
同僚に漏らしたせいで先に会社側に知れてしまったら、直属上司のメンツは丸つぶれ、部下に対する管理能力を問われることにすらなりかねません。これが元で「何で俺に先に知らせないんだ」と感情的になっては後々までシコリが残りますし、妨害すらされかねません。あくまで辞意は直属上司に、そして周囲には内密に行ないましょう。できれば余裕を見て2カ月ほど前に、「個人的な相談」として時間をとってもらい、業務時間外に切り出すのがよいでしょう。
ただし「熟慮の結果」であり、「すでに転職の意思は固い」ことをはっきり告げることが大切です。
退職理由は自分に
退職理由で「給料が安い」「上司への批判」などといった会社を非難するような理由は避けるべきです。たとえ本当だとしても感情的な対立は避けられなくなるからです。やはり円満退社が大前提。いろいろ言いたい事もあるでしょうが、グッとこらえて「自分の夢への一歩」「田舎へ帰る」など個人的な理由を探してみましょう。また、転職先が決まっていても社名を伝えることは避けましょう。
また、退職の意思は口頭で伝えるだけでなく、「退職願」として書面で提出するのが基本です。白無地の便箋に、黒の万年筆かサインペンで、縦書きします。白い封筒に入れ、表に「退職願」、裏には部署名と氏名を書き、これも直属の上司に直接手渡します。
会社によっては、人事部で用紙やフォーマットを用意している場合もあります。確認してみるとよいでしょう。
退職まで最低でも1カ月
法律的には2週間で可能ですが、最低でも1ヵ月前、2~3ヵ月前であればよりよいでしょう。進行中のプロジェクトがあるのに突然辞めてしまうようなことがないように、転職先と出社日については慎重に打ち合わせしておきましょう。
まずは残務整理のためのスケジュールを立てることから始めましょう。どの仕事を誰に引き継ぐかなど、上司と相談しながら退職日までに必要な業務を挙げます。引き継ぎ資料は、誰が見ても理解できるように残しましょう。
後任者が決まったら、取引先に「挨拶まわり」を行います。また、挨拶まわりに行っても行かなくても、付き合いのあった社外の関係者には、早めに挨拶状を出しましょう。
引き継ぎや挨拶、ドキュメントづくりは予想以上に時間と手間がかかるものです。余裕のあるスケジュールを組みましょう。
退職の撤回はNG
さまざまな条件提示によって引き止めがなされたとしても、一旦申し出たらくれぐれも撤回しないようにしてください。退職の噂は社内に必ず広がりますし、同僚からの嫉妬や陰口などによって、結果的に会社にいづらくなり、内定先を辞退した後に、退職せざるを得なくなることもあります。
また、退職とは根本的に何らかのカタチで会社や同僚に迷惑をかけてしまうことを忘れないように。円満な退社は、今後の人脈づくり、ネットワークづくりに欠かせません。それは、生涯を通じてのビジネスライフに、貴重な財産となるはずです。
退職日には、上司や同僚にお礼を述べ、私物を持ち帰りましょう。忘れてならないのは、会社から受け取るもの、会社に返却するものがあることです。以下に書類を挙げておきますので過不足のないように注意してください。
円満退社に向けて
退職に当たっては、行動する前にきちんと計画を立てることが大事。行き当たりばったりで辞めてしまっては、社会人として失格です。自分の都合だけでなく、会社や部署の都合も考えて、できるだけ迷惑を掛けないことが円満退社の秘訣です。
円満退社するなら、業務の引き継ぎや会社側が人を補充することも考えて、少なくとも1カ月半から2カ月前には上司に退職の意思表示をしておきます。職種によっては、プロジェクトの切りのいい時期を見計らう、年末年始など繁忙期を避けるといった事情もあるますし、強い引き留めが予想される場合もあります。仕事内容、会社や部署の状況などを考慮し、無理のない退職スケジュールを立てましょう。
転職を決意したら、お金の試算も大切です。転職先が決まっていればそれほど問題はないですが、そうでなければ、失業期間中の生活費、社宅にいるなら引っ越しの費用など、転職に伴ってある程度の出費を覚悟しなければなりません。 自己都合退職なら、失業給付を手にするまで、最低でも約4カ月。今の貯蓄額や退職金の額などをある程度試算して、退職後に困らないよう手を打っておきましょう。
円満退職のためのスケジュール
| 2カ月前 | 1.退職の意思表示 | 転職に伴うお金の準備はできるだけしましょう。その上、家族に相談し、納得をしてもらいます。それから直属の上司へ退職の意思表示をします。上司への退職の意思表示は、2ヵ月前に行いましょう。 退職手続きに関して就業規則を確認して、それに従い、必要な手続きを取ります。※上司に話す前に同僚などに話すのはなるべく避けましょう。 |
|---|---|---|
| 1カ月半前 | 2.退職日の相談 | 退職日は同僚や会社に迷惑を掛けない繁忙期を避けた時期が良いでしょう。引き継ぎの期間を十分に取って、有給休暇の残日数を確認し退職日を決めましょう。※できれば上司と相談し、決定しましょう。後々で同僚や上司とシコリを残すような時期は避けるようにしましょう。 |
| 1カ月前 | 3.退職願提出 | 退職願を出す前は上司と話し合いましょう。 退職願提出に日付、印鑑、誤字など退職願に不備はないか確認して提出します。 |
| 20日前 | 4.業務引き継ぎ | 引き継ぎが退職までに終了するようスケジュールを立てたましょう。 後任者と引き継ぎに関する話し合いをし、部署内、関連部署への引き継ぎ文書は整理しましょう。転職先へは時々現状報告など連絡を取りましょう。 |
| 10日前 | 5.挨拶状の手配、取引先への挨拶回り | 住所録の用意、印刷の手配など挨拶状の準備をしましょう。取引先へのあいさつ、後任者の紹介を済ませましょう。 その他、郵便物の送付先を変更しましょう。 |
| 当日 | 6.退職 | 担当業務をすべて処理したことを確認し、トラブルが生じた場合を考えて、退職後の連絡先を上司や後任者に伝えましょう。 健康保険証など、身分証明書、社章、通勤定期券など会社から貸与されたものを返却しましょう。 会社が保管している場合、年金手帳、雇用保険被保険者証を受領しましょう。 その他、源泉徴収票の受領(再就職先が決まっていない場合)、住民税の支払い方法の確認をしましょう。 社内でお世話になった人に挨拶をして、 その他には挨拶状を出しましょう。 挨拶状を出さない場合、あいさつのメールを送ったか社費で購入したものはすべて返却したか、会社貸与のパソコン内に入っているデータを整理したかなどを確認しましょう。 |
その他
- 転職先がまだ決まっていない人
離職票を受領し、退職後・退職金を受け取り、保険などの手続きを行いましょう。 求職の申し込みおよび失業給付受給資格の確認、国民年金の加入(種別変更)手続き、任意継続被保険者制度の加入手続き、または国民健康保険の加入手続き等が済んだかを確認しましょう。









